乙女滝

f5.6 AE(1/500) -0.3 AWB ISO400 焦点距離31mm
横谷渓谷は遊歩道が整備されていて歩きやすいところです。入口の階段を降りていくと、まずはこの「乙女滝」が視界に入ります。囂々と音を立てて、水量も多いです。間近で見られるので迫力満点でした。マイナスイオン数の案内板も建てられていて、周辺は20000個/CCということでした。さすがに暑かったけれど、とても清々しく、ワクワクしながらのフォト散歩でした。

「高解像とボケの高次元での両立」をコンセプトに掲げ、G Master(以下GM)が誕生したのは昨年夏のことでした。「オレため」がFacebookからこのブログに移行して、初めて取り上げたのがFE 24-70mm F2.8 GM だったわけで、あれから1年が経とうとしています。現在では、GMが4本ラインアップされ、バリエーションも増えました。そんな状況の中、待望の大口径広角ズームレンズ、「FE 16-35mm F2.8 GM」が発売です。ワクワクしながら試してみました。

ソニーらしいとも言える、重厚感がありながらもクールな印象の外装は、文句なしに気が引き締まります。フードがやや短いという印象はありましたが、ズームリングのトルクの均一感はしっかりと出ていて、ムラや引っかかりなどは全く感じません。これはもう、カメラに装着して構えるだけで気合いが入るというものです。今回は、涼を求めて長野県茅野市にある横谷渓谷に行ってきました。ここは以前にも「オレため」の取材で出掛けたところですが、その時は冬でしたので、周囲は雪でした。今回は新緑に包まれた渓谷を歩きつつ、ソニー FE 16-35mm F2.8 GMだけを持って撮影しました。カメラはα7RIIです。清々しい時間を過ごせましたよ。

新緑の緑が画面端まで瑞々しく、コントラストも好みの雰囲気でした

f8 AE(1/200) -0.3 AWB ISO400 焦点距離19mm

ソニー FE 16-35mm F2.8 GMのレンズ構成は13群16枚。そのうち5枚は非球面レンズです。加えて、色滲みを低減するEDレンズ、フレアやゴーストを抑制するナノARコーティングを採用しました。これにより、Gマスターレンズに相応しい、画面中心から周辺の隅々まで高い解像性能を実現しています。新緑の緑が画面端まで瑞々しく、コントラストも好みの雰囲気でした。

てくてく歩いていると、いくつかの滝に出会います

f5.6 AE(1/1000) -1 AWB ISO1600 焦点距離25mm

てくてく歩いていると、いくつかの滝に出会います。木々に覆われた遊歩道は意外と暗くて、水の流れる音しか聞こえてきません。周囲に誰もいないと、ちょっと不安な気持ちになります。でもカメラを向けるとそんなことは一切忘れて、目の前の風景をファインダーで追っていました。最初はやや重く感じたズームリングはやがて、落ち着いて構図を作るための武器になりました。

F4にて撮影

f4 AE(1/500) -1 AWB ISO400 焦点距離 32mm

F4にて撮影。開放から1段絞っただけですが、精緻な描写を見せてくれました。心地よい水の風景は、歩いているとすぐに現れます。訪れたのが平日ということも理由でしょうか、撮影中は誰ともすれ違いませんでした。貸し切り、風景独り占めです。まさに至福の時間でした。ここのところ暑い日が続いていることもあり、写真を眺めているだけで、また行きたくなってきます。

古い木々の向こうを流れる水の風景は、渓谷ならでは。

f7.1 AE(1/25) -0.7 AWB ISO1600 焦点距離 20mm

古い木々の向こうを流れる水の風景は、渓谷ならでは。超広角があると、これを広々と表現できるので重宝します。加えて、ソニー FE 16-35mm F2.8 GMがあれば、そのクオリティをさらにアップさせることが可能です。もちろん防塵防滴仕様なので、屋外やこうした湿度の高い場所でも安心して使えます。レンズ最前面にはフッ素コートを採用。汚れが付いても落としやすいです。

面白い形の根元を見つけたので、開放で撮影

f2.8 AE(1/320) -1 AWB ISO1600焦点距離 35mm

面白い形の根元を見つけたので、開放で撮影。まるで生き物のようです。苔むした風景は、年月の経過を感じさせてくれます。ソニー FE 16-35mm F2.8 GMは、フローティング(近距離収差補正)機構を採用しています。これにより、遠距離から近接撮影までの解像力が向上しています。苔の上にある蜘蛛の巣も、形までハッキリと描写していました。柔らかなボケも特徴的です。

3つ並んだ大きな岩

f6.3 AE(1/250) -0.7 AWB ISO1600焦点距離35mm

3つ並んだ大きな岩。その周辺にも岩は点在していますが、上手い具合にキレイに並んだものだなと感心してしまいました。その間を流れる水はとてもキレイで、撮影したあともしばらく見とれていたほどです。散策しながらこうしたシーンを探すのはとても楽しいですね。けっこうな距離を歩くことになりますが、探している間だけはさほど疲れを感じません。不思議なものです。

水の流れを入れたかったので、シャッタースピードを遅めにしてワイド感を出しました

f9 AE(1/30) -0.7 AWB ISO2500 焦点距離28mm

水の流れを入れたかったので、シャッタースピードを遅めにしてワイド感を出しました。ローアングルで狙い、襷掛けしていたカメラバッグをしゃがんだ足の上に置き、カメラを固定して撮影しています。「絹糸のように」とはいきませんが、NDフィルターや三脚がなくても、ある程度の雰囲気は出せました。色の明暗、適度なコントラストの強さ。とても好みでビックリでした。

王滝

f11 AE(1/50) -0.7 AWB ISO1600 焦点距離 32mm

山道のようなルートを歩き、バテバテの状態でようやく辿り着いたのがこの「王滝」。展望台からは素晴らしい眺めで、圧巻の風景です。新緑に覆われたイメージを強調したかったので、画角や構図をあれこれ変え、33カット撮りました。滝からかなり離れているのでマイナスイオン指数は2500個/CCでしたが、これを見て一気に活力が蘇り、疲れも吹き飛んでしまいました。

西陽が当たってドラマチックなシーン

f11 AE(1/100) -1 AWB ISO1600 焦点距離 24mm

帰り道。西陽が当たってドラマチックなシーンになりました。手前にある4つの岩がなぜか寄り添っているように見えたので、これを中心に構図を作っています。傾きがなぜか陽に向かっているようにも感じられ、不思議だなぁと思いながらも、これは面白いと思ってシャッターを切りました。色鮮やかな4つの岩と落ち着いた新緑のエリア、この2つの対比も興味深かったですね。


ソニーα7RIIに装着したところ。F2.8の大きなレンズですが、α7シリーズとのマッチングも良いです。これでGMは16mmから200mmまで、F2.8のズームレンズが出揃ったことになります。レンズの「G」、カメラ本体の「R」、そしてファインダーの「T*」。3つ並んだ赤文字が目を惹きます。取材とはいいつつ、とても楽しくフォトハイクできました。楽しかったなあ。

16-35mmF2.8というスペックのレンズは、従来のα一眼レフ用にも用意されています。こちらの重量は872gです。ところが、ソニー FE 16-35mm F2.8 GMは680g。大幅な軽量化を実現しています。長時間歩きながらの撮影では、この「軽さ」がないとなかなか厳しくて、それだけでも助かりました。いい風景がたくさん広がっているのに、疲れて何もできないのではとても困りますよね。しっかりした感触のズームリングは、細かい構図決定にも役立ちます。静かで正確なAFには、もう何も言うことはありません。考えていた通りの操作ができて、モニターで見るだけでも期待できそうなカットが次々に撮れます。すごい武器を手に入れたみたい。

撮っている時からそれなりの手応えは感じられましたが、驚いたのはパソコンで実際に写真を眺めた時です。「モニターで見たときは良かったのに、パソコンで確認したらガッカリしてしまった。」というケースがどちらかというと多いけれど、ソニー FE 16-35mm F2.8 GMで撮った写真は、パソコンの大きな画面で見るとリアル感が増して、思わず「おお ! 」と声を出してしまうほどでした。高画質なのは言うまでもなく、加えてコントラストの付き方が高すぎず低すぎずの絶妙な雰囲気で、とても好みだったのです。そしてこの色合いと解像は、画面の隅々まで確認できました。高額なレンズではありますが、使ってみると十分以上に納得できますね。

Photo & Text by 高山景司
※撮影は手持ちで行っています。クリエイティブスタイルは風景に設定。

■撮影場所
横谷渓谷
https://www.tateshinachuoukougen.com/blank-4

SONY FE16-35GM

SONY FE 16-35mm F2.8 GM (SEL1635GM)
http://www.sony.jp/ichigan/products/SEL1635GM/
2017年7月発売
レンズ構成:13群16枚
最短撮影距離:0.28m
フィルター径:82mm
質量:約680g
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