こんばんは!担当:Kです。

Canon のプロカメラマン向けのデジタル一眼レフカメラ EOS1DX MarkIII の、動画機としてのレビューです。

Canon EOS1DX MarkIII 本体写真

Canon EOS1DX MarkIII は、写真用のプロフェッショナル機として、最高峰の性能を持ったカメラですが、プロカメラマンの動画に対するニーズが高くなった事から、動画機としてもかなりハイスペックなカメラとなっています。

例えば、Panasonic GH5 といった、動画に強い、と言われる一眼デジタルカメラと比較しても、ポストプロダクションを念頭に置いた、プロのニーズをより高いレベルでクリア出来るようになっており、特に画質に関しては、スペック上、多くの一眼デジタルカメラを大きく凌駕するものとなっています。

これは、次世代の超高速メディアである、CFexpress カードの採用が、大きな要因の一つで、Canon EOS1DX MarkIII では、転送ビットレートが1,000Mbpsを超えるモードが存在しますが(5.5K RAW 59.94p は、なんと約2600Mbps!)、例えば現時点で最も高い転送ビットレートに対応したSDカードの規格であるV90でさえ、対応出来る転送ビットレートの上限は、720Mbpsまでな事からも、CFexpress が、いかに高速であるかがわかると思います。

今回は、記録形式を4K 30 P ALL-I とIPB、又、それぞれのCanon Log にして試しました。

転送ビットレート

Canon EOS1DX MarkIII テスト画像①

動画から切り出した画像なので、伝わりずらいと思いますが、素晴らしい画質で、今まで使った一眼デジタルカメラの中でも、トップクラスにリアルで、シャープな画質だと感じました。

優秀なセンサーと映像エンジンのなせる業だと思いますが、超高速な転送ビットレートや、オーバーサンプリングによる映像処理も大きく寄与しているものと思われます。

Canon EOS1DX MarkIII では、4K UHDサイズ、フレームレート30pで、ALL-I(約470Mbps)とIPB(約120Mbps)の2種類の圧縮方式が選択できます。一般的にALL-Iの方が、個々のフレームが高画質となると言われていますので、同じ被写体を2つの圧縮方式で撮影、上記緑色の枠の中を拡大、画質を比較してみました。

Canon EOS1DX MarkIII テスト画像①比較

※画質を比較しやすいよう、向かって右側の画像(IPB圧縮方式で撮影した画像)の左右を反転してあります

違いがわかるでしょうか?正直申し上げて、私には違いがわかりませんでした。

いずれの映像も、梅の花の細かいディテールや諧調まで、高精細に写しとられており高画質で、拡大画像である事が分からないレベルの画質に、ただただ舌を巻くばかりです。

かなり大きく引き伸ばして映像を見てみたのですが、正直言って違いがわかりませんでした。しかし、ほぼ同じ時間録画したデータであるにもかかわらず、ALL-Iで圧縮した画像は約3倍のデータ容量となっている為、編集やグレーディング、エンコードの仕方など、ポストプロダクションで違いが出るのかもしれません。

Canon Log (4:2:2 10bit)

Canon EOS1DX MarkIII は、Canon log ON で撮影時、4:2:2 10bit記録となります。

せっかくなので、Canon logで撮影した画像に、LUTをあてたり、補正をしたりして、少し遊んでみました。

Canon EOS1DX MarkIII テスト画像②

編集ソフトのPremierでLUTをあてて、露光量を調整(+2.0)しただけです。

やわらかいトーンは残しつつ、少し彩度が上がった事で、雰囲気が出たと思います。

Canon EOS1DX MarkIII テスト画像③

同じくLUTをあってて露光量を調整(+1.0)しただけですが、少し春らしさが協調出来たと思います。

白い梅の花は、真っ白に写ってしまうと、どこか味気なくなりますが、少し黄色をのせることで、梅の花の魅力が引き立ち、それっぽい映像になると思います。

Canon EOS1DX MarkIII テスト画像④

先ほどと同じLUTをあてて、さらに紅梅の赤を強調する為に彩度をあげてみました。

テレビなどでよく見る、彩度の協調された、見栄えのいい画になったと思います。

◇◇◇

私ごときが、Logうんぬんを言うのもおこがましいのですが、せっかくの機能を試してみたくて、チャレンジしてみました。Logを活かす為に、もう少し明暗差の大きい被写体を選べば良かったです。

本来は、4:2:2 10bit による画質劣化の少なさなどをテストして記事にするべきだと思うのですが、このくらいの補正でどのくらいの差がでるのか分からず、今回は見送りました。

正直言って、この程度の補正ならば、普通に撮影して、色補正をかけても十分だと思いますので、参考程度にお読みいただければと思います。

低照度撮影

EOS1DX MarkIII で、新たに採用されたCMOSセンサーと映像エンジンDIDIC Xは、MarkIIと比較しても、さらに高感度性能がアップしています。

常用ISO感度は、MarkIIよりさらに1段高いISO102400となり、暗所でもノイズを抑えた滑らかな映像を捉える事が可能です。

シャッタースピードで、ほとんど露出を調整出来ない動画では、高感度でもノイズが少ない、という能力はとても魅力的です。

Canon EOS1DX MarkIII テスト画像⑤

上の画像は、ISO6400の高感度を使い、4K 30p ALL-Iで動画撮影した映像から切り出しました。

ダイナミックレンジも広く、人口光が複雑に交じり合う条件でありながら、色バランスも自然で、かなり高精細な画像となっていると思います。

緑の枠内を拡大して、ノイズの程度を見てみます。

Canon EOS1DX MarkIII テスト画像⑤拡大

ノイズが無いわけではありませんが、立体感にとんだリアリティのある描写です。

高感度の際のノイズの量がどこまで許容できるかは、アウトプットやカメラマンの拘りで変わると思います。同じ場所で、静止画ですが以下にISO100~102400までのノイズの比較をのせておきますので、参考にしていただければと思います。

Canon EOS1DX MarkIII ノイズ比較拡大部分枠

このカットの緑枠内を拡大してノイズの比較をしてみます

Canon EOS1DX MarkIII テスト画像⑥ISO感度によるノイズ比較

個人的にはISO3200までは、安心して使え、ISO6400から徐々にノイズが目立つようになると感じました。

オートフォーカス

モニターを使った、動画時のオートフォーカスは、自然で正確な動きに感じました。

Canon EOS1DX MarkIII は、動画サーボAF時のAF速度が大きく調整出来ますが(AF方式に制約あり)、最も速い設定の、速い(+2)を選択しても、写真の時のAFのように瞬間的なフォーカス移動と言うより、動画らしい自然な速度のピント移動に感じました。

Canon EOS1DX MarkIII 設定画面(動画サーボAF)

フォーカスのエリアや、AF速度、被写体への追従特性など細かく設定出来るので、オートフォーカスだけでも、そこそこ美しいピント移動が再現出来そうです。

まとめ

当初、写真カメラとしてのレビューを予定していたのですが、AFが速いとか、DIDIC Xがいいとか、高速連写が凄いとか、このカメラを使う方であれば、もう知っていて当たり前の記事しか書けないと思い、あえて動画だけに振り切ってレビューしてみました。

正直に申し上げて、私ごときがこのカメラの事をどうこう言うのは、おこがましいと思うのですが、実際に使ってみて、兎に角画質がいいのに驚かされました。

実際には、Canon Logの真髄や、5.5K RAWなど、ポストプロダクションを念頭に置いた記録形式や画質を選択しての撮影は、表面を撫でる程度しか出来ず、申し訳ないと思います。

本来、Canon EOS1DX MarkIII が、プロフェッショナルモデルの動画機として、どれ程の実力を持っているかの1/10も伝わっていないと思いますが、このレビューで伝えられた事がこのカメラの凄さの、わずか1/10程度である事から、その性能の高さを想像していただければ幸いです。

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